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ロディオラ・ロゼア(Rhodiola rosea)は、ベンケイソウ科イワベンケイ属の多年草です。岩場を覆うように広がる青緑色の葉と、茎の先にこんもりと咲く小さな花が特徴で、日本ではイワベンケイの名で呼ばれることもあります。
寒い地域の環境に適応してきた植物なので、育てるうえで大切なのは「よく日に当てる」ことだけではありません。種子に冬の低温を経験させること、根元の水はけ、そして日本の蒸し暑い夏をどう乗り切るか。この3つが鍵になります。ここでは、種子から観賞用に育てる場合の基本をまとめました。
ロディオラ・ロゼアは、北ヨーロッパ、シベリア、北米など、北半球の寒冷地に広く分布しています。高山の岩場だけでなく、緯度の高い地域では海岸沿いに姿を見せることもあり、涼しくて水はけのよい場所を好みます。
葉は多肉質で、茎を取り囲むように付きます。春から夏にかけて咲くのは、黄色や黄緑色を中心とした小さな花の集まりです。株は地面の近くにまとまって育つため、一輪の派手さを楽しむというより、葉と茎、花序が織りなす端正な姿を眺める植物といえます。
属名の Rhodiola は、地下部の香りをバラ(rhodon)になぞらえた古い呼び名に由来するといわれています。世界各地に民俗的な利用の記録が残る植物ですが、観賞用に育てるうえでは、まず寒冷地の岩場に適応した植物だという性質を押さえておくことが大切です。
寒い地域に育つ多年草のなかには、冬の低温を経験すると発芽しやすくなるものがあります。ロディオラ・ロゼアの種子も、低温を経験させることで発芽がそろいやすくなるとされています。ただし、適した方法や期間は種子の産地や来歴によって差があるため、販売元の案内があればそちらを優先してください。
家庭では、清潔なバーミキュライトや播種用土を軽く湿らせ、種子と一緒に袋や容器へ入れて、冷蔵庫で数週間置く方法があります。水分は「軽く湿る」程度にとどめ、カビや過湿に注意しましょう。
秋から冬のうちに屋外へまいて、自然の寒さに当てるやり方もあります。その場合は、強い雨で種子が流れたり鉢が過湿になったりしないよう、軒下など目の届きやすい場所を選びましょう。
種子はとても小さいので、土に深く埋めてはいけません。用土の表面にまいて軽く密着させる程度にとどめます。発芽までは表面を乾かし切らないように、かといって水浸しにもならないように、霧吹きや底面給水で静かに水分を保ちます。
発芽までの期間にはかなり幅があります。短期間で結果を判断せず、容器に播種日と処理条件を書いておくと、翌年以降の栽培にも役立ちます。
育った株には、軽石や砂利を混ぜた水はけのよい用土が向いています。鉢底の穴をふさがないようにし、受け皿に水をためないこと。生育期であっても、用土の表面が乾き始めてから水を与え、根が長く蒸れた状態にならないよう気をつけます。
寒さには強いロディオラ・ロゼアですが、日本の高温多湿な夏はどうしても負担になります。梅雨から夏の間は、雨が直接当たり続けない風通しのよい場所へ移し、鉢や地面の温度が上がりすぎないように工夫しましょう。
温暖な地域では、地植えよりも鉢植えのほうが季節ごとに置き場所を変えやすく、管理が楽になります。寒冷地でも、冬に凍結と融解を繰り返す鉢は根を傷めやすいので、置き場所と排水は折に触れて確認してください。
ロディオラ・ロゼアを種子から育てることは、冬の低温、春の発芽、夏越し、休眠という季節のめぐりを、手元の鉢で観察することでもあります。発芽率や育つ速さには個体差があるので、いくつかの小鉢に条件を分けて記録を残していくと、自分の環境に合った育て方が見つけやすくなります。
ChillnessLabでは、観賞栽培向けのロディオラ・ロゼア種子を取り扱っています。掲載状況や内容量、種まきに関する商品情報はオンラインストアでご確認ください。